オンライン試験のカンニング対策

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当記事では、オンライン試験におけるカンニング対策の必要性や有効な対策方法など詳しく紹介していきます。カンニング対策の他に気を付けておきたいポイントについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

カンニング対策の必要性

「オンライン試験はカンニングしやすい」というイメージを持っている方も多いと思います。しかし、監視を厳しく行っていればカンニングできないと思っている方も多数いるのです。

2022年3月に「一般財団法人全日本情報学習振興協会」がカンニングする人の心理に関する調査を行いました。 調査では、「試験監督が厳しく行われていない場合、たくさんの受験者がカンニングすると思いますか?」という質問がありました。 この質問に対して、「とてもそう思う」と答えた方が21.0%、「ある程度そう思う」という方が48.3%という結果でした。 上記のことから、約70%の方が「監視が厳しいならカンニングはできない」と考えていると言えます。 よって、監視を厳しく行っていくことがカンニングの抑止力になるのです。

カンニングの方法

ここでは、上述した調査で、「どのような方法を利用してカンニングしようと思ったか」という質問に対して多かった回答について紹介していきます。

解答ののぞき見

同調査の結果、58.8%の方が「他の人の解答をのぞき見る」と答えました。これは会場型の試験のときに、他者の解答を見るという方法です。カンニングの中でも、典型的だと言えます。

カンニングペーパー

次に多く見られたのが、「カンニングペーパーを用意する」というもので、35.4%の方が回答していました。

昔からよく見られる一般的なカンニングの方法の1つであり、カンニングペーパーはもちろん、自分の手にメモすることも含まれています。

教え合い

カンニングペーパーの次に多く見られた回答が、「試験を受けている他の人から教えてもらう」「試験中の人と教え合う」というものです。 会場型の試験で、一緒に受験している人と教え合ったり教えてもらったりする方法です。

回答の内訳は、「教えてもらう」と答えた方が7.9%、「教え合いをする」という方が6.4%という結果でした。資格試験など周囲が知らない人ばかりの試験ではなく、学校のテストや社内の試験など、知っている人がいる状況の場合、起こる可能性が高いと言えます。しかし、教え合いをするのは見つかるリスクが高いことから、他の2つより回答した人が少なかったようです。

資格試験など周囲が知らない人ばかりの試験ではなく、学校のテストや社内の試験など、知っている人がいる状況の場合、起こる可能性が高いと言えます。

しかし、教え合いをするのは見つかるリスクが高いことから、他の2つより回答した人が少なかったようです。

インターネット検索

回答した方の中には、「スマホなどを使って、インターネット検索する」というものもありました。 デジタルデバイスを周囲に知られないように持ち込み、試験中にネットで調べる方法です。

紙の試験だけではなく、会場や自宅、どこのオンライン試験でも起こりうると考えられます。インターネット検索と回答したのは4.0%の方でした。 近年、大学入試の最中に、問題の画像がSNSに流出したり、試験中に外部の協力者と連絡をとりあったりしたケースがありました。 大学で行われている試験などで問題点として挙げられ、さまざまな対策が取られているようです。

替え玉受験

替え玉受験は、オンライン試験の本来の受験者と違う人物が、受験者本人になりすまして試験を受けることです。オンライン試験の場合、オフラインと違って顔や受験票の確認をはじめとする本人確認が難しく、替え玉受験がやりやすい状況となっています。

ハッキング

オンライン試験の場合、受験会場が自宅など試験を行う側の管理の目が行き届きにくい環境のため、機器の持ち込みはもちろん、受験する場所に答えを張り出す、答えを教えてくれる第三者が介在するなど、受験環境のハッキングがやりやすい状況になっていると言えます。

試験問題や解答の情報漏洩

オンライン試験は、紙ではなくデータを使って試験を行います。そのため、試験のデータが前もって流出すると、情報漏洩によって受験者が問題や解答を事前に知り得てしまうという問題があります。また、その場で問題をコピーして第三者にサポートを仰ぐことも考えられます。

カンニング対策にあると
嬉しいポイント

カンニング防止で有効な対策について述べていきます。

webカメラを使って試験中の様子をチェック

受験者のWebカメラを用いて、試験中の
様子を監視する方法。 紙ベースの試験とオンライン試験の大きな違いとして、オンラインの場合、1人ひとりにWebカメラがある点が挙げられます。

オンライン試験では、webカメラを使って受験者の目線をチェックすることが可能です。この方法を取り入れると、カンニングペーパーや周囲を見ていないかを確認できるのです。 映りこむ範囲が広いカメラを使用させるなど、死角を減らして監視するケースもあります。

試験中の様子を録画して確認

受験者がそれぞれ使っているWebカメラの映像を録画することで試験後に確認する方法です。試験の最中に、発見できなくても、後からチェックできるのが特徴。この方法は、紙の試験では取り入れられず、オンライン試験だからこそ可能な方法であると言えます。試験後に厳密にチェックできるため、見過ごしてしまう可能性は低くなります。

AI機能を活用して不正を検知

人の目で大勢の受験者の不審な動きを監視することは難しく、見過ごされる不正行為が出てくる可能性があります。効率的に、より精度の高い不正防止方法としておすすめなのが、AIとWEBカメラの併用です。

本人確認

試験開始前にWEBカメラで本人写真を撮影することで、申し込み者と受験者が同一人物かどうか確認します。この確認作業は試験中にも定期的に実施。試験中の画面に不審人物がいないか、他の人との会話がないかなどもチェックします。また常時席についているかどうかを確認することも可能です。

視線チェック

WEBカメラから送られてきた映像から、受験者の視線をAIでチェック。スマートフォンや教科書など持ち込みが禁止されている物がないか、受験者以外の人物がいないか確認します。また不審な映像は写真として保存し、後から確認できます。

持ち込み禁止物チェック

スマートフォンや資料などが出ていないかを確認します。

遠隔操作でのリアルタイム監視

受験者のパソコンにあるカメラやマイクを用いて、試験中の用紙を遠隔監視することで不正行為を抑制します。このとき受験者のパソコンに表示されている画面を共有すると、受験中に関係ないWEBページを見ることも抑制できます

WEBブラウザでの受験中に他のタブへ移動することを制限する、試験画面を固定するなど、受験環境自体を制限するシステムもあります。多ウィンドウの閲覧やメールなどの禁止動作を発見すると当該画面を保存・確認することも可能。多方面からカンニング防止にアプローチできます。

オンライン試験システムを
導入するメリット

カンニング対策の導入事例

オンライン受験が可能となり自動採点でコストも削減

従来行っていた紙での筆記試験に代わり、試験をオンラインで受けられるシステムを導入。自動採点により時間と人的コストの削減に成功しました。

受験回数を1回のみに制限。試験は時間制限を設けて中断できないといった細かい設定をすることにより、カンニングの対策を行っています。

参照元:learningBOX(https://learningbox.online/casestudy/casestudy20211018/

AIを活用した不正監視システムで、
インターネット受験とマークシート
受験を合わせて実施

以前はマークシート受験のみを実施していましたが、運営業務の手間が課題となり、インターネット受験を導入。自宅でも厳格に受験できるように不正を監視するAIが搭載された試験システムを活用することで、受験状況をWEBカメラで録画。替え玉受験やカンニングなどの不正行為を判定できるようにしました。

AIを活用することにより、不正行為を抑制しつつ選考の効率化を実現。オンライン化が進む企業の採用活動に活かされています。

参照元:株式会社CBT-Solutions(https://cbt-s.com/casestudy/detail/3415.html

オンライン試験のカンニング対策が不十分な場合のリスク

カンニングの常態化

カンニングがうまくいって合格や高得点といった結果が出てしまった場合、不正の成功体験が身についてしまいます。そうなると普通に試験対策をするのが馬鹿らしくなり、罪悪感もなくなって、カンニング行為そのものが常態化してしまうようなことも起こり得るでしょう。また、そうなるとモラルが低下し、他の不正行為に手を出すこともあり得ます。

社会問題へ発展

オンライン試験によるカンニングなどは、近年社会問題化しつつあります。社会の目も厳しくなってきており、カンニングによる不正が発覚した場合、全国レベルの試験などであれば、ニュースなどに取り上げられることもあるでしょう。また、刑事事件として捜査されるケースもあるため、何としても避けたいところです。

オンライン試験のカンニングが問題になった事例

  • 試験の解答内容や採点が閲覧可能に

ある大学でオンライン試験を実施したところ、試験を受けた生徒が解答や採点を閲覧できる状態になっていたことが発覚しました。そのため、試験を後から受けた人は答えを知ることができてしまい、試験そのものが成立しなくなったことで、全員が満点という対応になりました。これはセキュリティー面の不備による問題ですが、このようなことを起こさないためにも、オンライン試験の際には閲覧環境などを事前にチェックしておく必要があります。

参照元:財経新聞(https://www.zaikei.co.jp/article/20220728/682987.html)

入学・入社後のギャップが生まれる

カンニングによって運良く試験に合格したとしても、大半の場合はその後の対応に苦慮することになります。本来、実力を見極めるのが試験のはずなのに、実力がない状態で試験後の環境に身を投じることになるからです。自らの能力と求められる内容のギャップに苦しみ、ドロップアウトにつながるケースも多々あります。

カンニング対策の
他に気を付けておきたい
ポイントとは?

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こんな場合におすすめ

オンライン試験でカンニング行為を防ぐためには、webカメラを採用したり、試験中に見回ったりする方法が有効です。受験者の人数が多いとリアルタイムで監視するのが困難になるため、AIを利用する方法もおすすめです。

まとめ

オンライン試験の場合、カンニングしやすいイメージを持つ方が多くいます。しかし、webカメラを使ったり、試験中に見回ったりするなどの方法を採用していくとカンニングを防ぐことに繋がるのです。当サイトでは、カンニング対策を強化しているオンライン試験システムもさまざまあり、導入に関するお役立ち情報も掲載されているのでぜひチェックしてみてください。

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※キャプチャ内「国内実績No.1」の根拠:
全日本情報学習振興協会の発表にて(2022年3月時点)

※画像引用元:全日本情報学習振興協会
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